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ムーラン・ルージュのあるBlanche駅から歩いて1分ほど。どことなく下町情緒のある界隈に佇むお菓子屋さん、ア・レトワール・ドール。この一見普通のお菓子屋さんが、実は世界中からお客さんが詰めかける店だと気づく人はあまりいないかもしれません。 復活祭が近づいて、街のお菓子屋さんは大忙しの今日このごろ。スイーツ好きには夢のようなこの知る人ぞ知る名店を、より詳しくご紹介しましょう。(2008-03-08)

三つ編みがトレードマークの店主ドゥニーズさん
 

ア・レトワール・ドール(黄金の星)はドゥニーズ・アカボさんが1973年に開いたお店。当時から充実した品揃えが評判になったのも当然で、有名グルメガイドの審査員も務めていたドゥニーズさんの確かな舌が納得したものだけを厳選しているのです。
このお店が「お菓子のセレクトショップ」と呼ばれるのは、フランス中のありとあらゆるお菓子を取り寄せているため、しかも、ドゥニーズさんのお眼鏡にかなった品だけを集めているという点が特徴的です。たとえば一人のショコラティエがいるとします。その人はもちろん、様々な種類のショコラを作っています。でも、気に入ったショコラが1種類しかなければ、ドゥニーズさんは頑固としてその1種類しか注文しないのです。
このお店に「パリでは(または世界では)ここだけでしか買えない」という品々が多いのも、ここぞ、と決めたお店に通って説得に成功したドゥニーズさんの執念の賜物。なかなか地方まで足を延ばせない旅行者にとっては、本当にありがたいお店です。
 

「宗教戦争-コロニー提督率いるカルヴァン派、さて、提督はどこにいる?」
 

逆さにすると・・・提督を発見できましたか?
 

ドゥニーズさんのこだわりを証明するものがもうひとつ。特注でエピナル版画を印刷した包装紙を使っていること。18〜19世紀にかけて盛んだったもので、左のように、逆さにすると現れる人物を探して遊べます。
美味しいお菓子だけでなく、包み紙まで大事にしたくなる心遣いです。
所狭しとお菓子が並ぶ店内

ガラスの壺などディスプレイも美しい

ウィンドウに並ぶ大きめお菓子(ブシェ) も魅力的! 


日本人店員Yasukoさんによれば、ア・レトワール・ドールの顔とも言うべき商品は、リヨンのベルナション(Bernachon)のチョコレート。世界で一番貴重な最高級のカカオ豆を使ったその味わいは、他のチョコレートをよせつけない美味しさです。しかもリヨンの本店以外、門外不出という希少さも加わり、アメリカなど世界中のファンがこのためだけにア・レトワール・ドールに訪れるという逸品なのです。このチョコレートに惚れ込んだドゥニーズさんが何年も通ってようやく取り扱えることになったほどで、リヨンのお店以外では世界で唯一、ベルナションのチョコレートが買えるお店なのです。板チョコのほか、ボンボンショコラではPalet d'Orがお薦め。中が普通のガナッシュだけに、カカオ豆の香りの違いがよくわかります。
 

入荷するとどんどん売れていくベルナションのチョコレート 

他のお店ではなかなか見つけられなくなった、フランス各地の伝統的なお菓子が手に入るのもこのお店の嬉しいところ。もちろんただ歴史が長いから選ばれたのではなく、美味しいから選ばれた品々ばかりです。パッケージが美しいものも多いのでお土産にもぴったり。Yasukoさんの心遣いで小さめの包みも用意されています。
 

MoretやBourgesの伝統キャンディ

これまた歴史のあるNeversのキャンディ
中にキャラメルが入っています。

小さな缶入り
Moretの大麦糖キャンディ
 

昔から薬としても愛用されていたNiortのアンゼリカ。
もちろん無着色。

地元パリジャンに人気のパン・デピス(スパイスケーキ)はDijon直送。小麦粉、スパイス、蜂蜜だけを用いたシンプルな美味しさで、スライスして 軽くトーストするのがおすすめ。


お店の中央にデンと構えているショコラのショーケースも見逃せません。1つ1つのチョコレートがフランス中から届けられているので、箱詰めにすればチョコレートのフランス一周もできてしまうほど。扱っているのは 、ファブリス・ジロットやフランク・ケストナーなど、ほとんどがMOF(フランス国家最優秀職人賞)に輝いたパティシエ、ショコラティエのものばかり。 一粒からでも購入可能なので、少しずつ買って楽しむこともできます。(一粒1.5ユーロ前後)
 

これぞ宝の山!

格子模様のチョコはYasukoさんイチオシのPetit Peche。ピーチの風味が口いっぱいに広がります。

これまたYasukoさんイチオシのPerle de Lorraine
キャラメル入り。



最後に、日本のお菓子好きにとってマストの品がブルターニュ地方キブロンにあるアンリ・ル・ルーさんのキャラメルでしょう。パリで唯一取り扱うア・レトワール・ドールでは、塩バターキャラメル(CBS)をはじめ、ポム・タタン、チョコレート、蕎麦、オレンジ&ジンジャー、フランボワーズなど様々な味わいのキャラメルが見つかります。大きなガラスの瓶いっぱいに入っているのを見ると、すべて買い占めてしまいたい衝動に駆られます。
 
それにしても、こんな日本で話題のキャラメルさえ、ア・レトワール・ドールではスターの一つに過ぎないというあたりが、このお店のすごさなのかもしれません。

最後に、3月に入って店内に並び始めた復活祭用のお菓子をご紹介しましょう。定番の魚形チョコレートはもちろん、パートダマンド(マジパン)でできた色とりどりの動物たちも可愛いですね!
 

*この3枚の写真はYasukoさんからご提供いただきました


とっても気さくで温かい人柄のドゥニーズおばさん、そして、豊富な知識とドゥニーズおばさんに負けない情熱で接してくれる日本人店員のYasukoさんのいるこのお店なら、ほしかったものが必ず見つかるはず!スイーツを愛する人ならぜひ一度足を運んでみましょう。
 
ア・レトワール・ドール A L'Etoile d'Orカイエの紹介ページ
30 rue Pierre Fontaine 75009
01 48 74 59 55
Blanche 2番線 徒歩1分
月 15:00〜19:30、火〜土 11:00〜19:30
(Yasukoさんがお店にいる時間は大体火曜〜土曜の午後3時以降、ただし変動あり。Yasukoさんのブログの左上に大まかな出勤予定状況を書いてくれているので確認しましょう)

VISA、MASTER(25以上から)、JCB(40以上から)
お店での日々を綴った日本人店員Yasukoさんのブログ:パリのお菓子屋さんでアルバイト
 

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