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フランス、ひいては世界を代表する美しさのヴェルサイユ宮殿が誕生したきっかけを作ったのは、パリの南東にあるこのヴォー・ル・ヴィコント城(Chateau de Vaux le Vicomte)である、と言っても過言ではありません。

このお城は、太陽王ルイ14世のもとで大蔵卿を務めたニコラ・フーケにより建てられました。隆盛を誇っていたフーケは、お金に糸目をつけず、その当時最高の芸術家たちを雇い、これまでになかったような
美しいお城を建てさせたのでした。王や王の母も招いてオープニング・パーティーが行われた1661年8月17日のこと。 城がいっぱいの花で飾られ、庭園の噴水が美しく舞い、宮廷料理人ヴァテールの生み出す豪華な料理が並び、花火が輝いたその日は、フーケにとって人生最高の日となるはずでした。しかし、その宴の直後、王が差し向けた兵によってフーケは逮捕され、二度とヴォー・ル・ヴィコント城に戻ることはなかったのです。ヴォルテールが後に「8月17日夜6時、フーケはフランスの王だった。しかし午前2時、彼は何者でもなくなった」と書いた通りに・・・。フーケの派手な振る舞いに不満を持っていたルイ14世が密かにこの残酷な計画を実行したのでした。

そのルイ14世も、ヴォー・ル・ヴィコント城の洗練された美しさに感心したのでしょう。まったく同じ芸術家(建築家のル・ヴォー、室内装飾家のル・ブラン、造園家のル・ノートル)に、ヴォー・ル・ヴィコントを越える、フランス国王の名にふさわしい最高の城を建設することを命じたのでした。それこそが、かのヴェルサイユ宮殿というわけです。

ヴォー・ル・ヴィコント城は基本的に春〜秋(3月中旬〜11月中旬)のみオープンで、しかもヴェルサイユ同様、アクセスに多少時間がかかるのが欠点ではありますが、たとえばパリ観光は二度目・三度目、という方にはぜひ足を延ばしていただきたい 場所です。 都市の真ん中にあるヴェルサイユ宮殿とはまた異なり、森や畑の中にぽつんと佇むこの城の風情は一見の価値ありですよ。

ちなみに、このお城は国が所有するモニュメントではなく、なんと個人の所有。私たちの入場料が主な財源となってお城の改修が行われているのかと思うと、安くない入場料も納得して払えるような気がしてきます。
 
ヴォー・ル・ヴィコント城
Château de Vaux le Vicomte 77950 Maincy
tel : 01 64 14 41 90
公式サイト(英語あり)
2008年3月15日〜11月9日 10:00〜17:30(平日13:00〜14:00は閉館)
クリスマス特別開館:2008年12月20日〜2009年1月4日 11:00〜18:30
ただし12月25日と1月1日を除く
2008年11月10日〜12月19日、12月25日、2009年1月1日、1月5日〜3月中旬
通常料金 12.50
割引料金(学生、60歳以上) 10
子供料金(6〜16歳) 9.50
オーディオガイド(英・仏など) 2.5
ドーム見学 2
開館日や時間、料金の詳細は英語公式サイトをチェック
 
Paris Visionのバスツアー
コース:パリ→ヴォー・ル・ヴィコント城→フォンテーヌブロー城→パリ
開催日:2008年7月9日〜8月31日の水曜・土曜・日曜
料金:大人40、子供25(城の見学料、オーディオガイド込み)
オンライン予約(英語)
チュイルリー公園の目の前にあるParis Vision(地図)で集合・解散するのでとても便利。同時にフォンテーヌブロー城にも行けるので、一日が有効に使えます。
 
電車その1+バス
パリ・リヨン駅→SNCF(国鉄)Sens行きでMelun(ムラン)駅下車。
電車その2+バス
シャトレまたはリヨン駅→RER D線Montereau行きでMelun(ムラン)駅下車。
ムラン駅行きの時刻表確認はこちらから(英語)

ムラン駅前Cafe de la Gareの向かいにあるavenue Gallieni(ガリエニ大通り)からはシャトーバスが発着しています
期間:2008年3月22日〜10月26日
料金:片道3.50、往復7
シャトーバス時刻表などの詳細(英語)
 

ヴォー・ル・ヴィコント城の敷地はもちろん大きいですが、ヴェルサイユ宮殿ほど広大ではありません。お城と庭園をじっくりと見学しても、半日ほどあれば十分。焦らずのんびりとその雰囲気を満喫しましょう。
 

@お城
当時の内装を再現したお城内部。とりわけオープニング・パーティーではさぞかし華やかだったのだろうと、見学しながら想像してみましょう。何せ、ルイ14世に嫉妬されたぐらいですから・・・。
ちなみに、食堂(ダイニングルーム)を設置したのは、このお城が初めて。それまではその時食べたい部屋で食べる、というしきたりだったのだそうです。
 
Aお城・ドーム
お城見学の途中に、ドーム見学の入口があります。別料金(2ユーロ)ではありますが、行ってみる価値あり!お城の真ん中にのっかっているドーム内部には、建設当時の木の骨組みが残され、当時の大工たちの技術力を垣間見られます。さらに細い階段を登って小さなテラスへ。360度パノラマの景色が眼下に広がり、お城と庭の全景を見渡すことができます。
 
Bお城・外観

内部の見学が終わったら、 まずはお城の外観をもう一度じっくりと鑑賞しましょう。ヴェルサイユ宮殿よりもずっと小さい建物ではありますが、小ぢんまりとしてエレガントな姿。バロック様式です。


C庭園
ル・ノートルが設計したヴォー・ル・ヴィコントの庭園は33ヘクタール。お城から見渡すと、案外小さめに感じられますが、一番奥にある巨大なヘラクレス像まで歩いてみるとかなりの距離があるので注意です。池や植物、運河の幾何学的な配置が美しい典型的なフランス式の庭園は、ところどころに田舎の風景も覗かせ、のんびりと散歩するのにピッタリです。庭園には軽食が食べられるテラスもあり。
 
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