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パリから本場の情報を発信するお菓子研究家、上松美保さん。
自宅でのお菓子教室のほか日本の雑誌での記事執筆やレシピ提供などさまざまな形で活躍されています。フランス版「Elle a Table」のお菓子コンクールにて上位入賞した実力の持ち主でもあります。
インタビュー後半は、パリでの生活やお菓子事情など・・・(前編はここをクリック(2006-11-03)

パリに引っ越されたのが2001年ですね。
ラ・ロッシェル出身のフランス人の彼と結婚が決まって、パリで暮らし始めました。

さっそくお菓子に関わるお仕事を?
大森先生がピエール・エルメさんと10年来の友人なので、その紹介で、ちょうどエルメさんが最初のお店をオープンするときに店員として入社しました。
 

美保さん宅 に飾られていたポスター。この顔に見覚えありますか?そう、エルメさんです!

さすが、さっそくピエール・エルメの名前が出てきましたね!
朝出勤すると、エルメさん自身が汗だくになりながらクロワッサンを焼いているんです。これには驚きましたね。あんなに美しいパティスリーの陰には日々の努力があるということですね。日持ちが悪いので翌日にはもう売れないケーキもありまして、通常は店員がそれらのケーキを捨てるのですが、たまに忘れちゃったりすることがあるんです。エルメさんは朝、ショーケースをじっと見て、前日のケーキをしっかり見つけて捨てさせていました。
 

え、前日のケーキを捨てちゃうんですか!?
はい。でも店員が持って帰ることもできたので、食いしん坊な私は太りましたよ!

お菓子研究家として、ピエール・エルメのケーキをどう思いますか?
なんといっても素材の組み合わせのアイデアが面白いと思います。
 

店員として働いた感想は?
あのお店では、「アントレは○○でメインは△△なんだけど、デザートにはどのケーキがいいと思う?」なんて質問してくるお客様も多くて、ある意味鍛えられましたね。それに、新商品が出ると、店員全員が試食して、エルメさん本人からの細かい説明を受けます。その真摯な姿勢に学ぶところは多かったです。
 

©Miho Uematsu
チーズケーキ・タタン

その後、16区のお菓子屋さんBoissierで働いた後、ご自宅でお菓子教室を始めた美保さんですが、ここで、お菓子作りを学ぶためにフランスにやってくる日本の皆さんに、何かアドバイスはありますか?
留学前に、パティシエになりたいのか、お菓子研究家を目指すのか、ほかの道を目指すのか、自分のやりたいことを決めておくことがとても大事だと思います。パティシエになりたいならできるだけいろいろな店で働いて経験を積むことが必要ですし、お菓子研究家になりたいならパリだけでなく地方にも足を延ばして様々なお菓子に触れる機会を増やしたほうがいい。将来やりたいことによって、留学中にやっておくべきことが変わってくるんですね。
 

©Miho Uematsu
ピスタチオのマカロン

お菓子作りの道具はどこで買っていますか?
A.Simonによく行きます。この店のおじさんが親切なので・・・。Moraはラッピング用品が豊富ですね。こういうお店は、コルドン・ブルーなどの学校の学生証を見せると確か10%OFFにしてくれるんですよ。それから16区にあるFrancis Battというキッチン用品屋さんもなかなかいいセレクションです。
A.Simon
48 rue Montmartre 75002 Paris
Tel : 01 42 33 71 65
Mora
13 rue Montmartre 75001 Paris
Tel : 01 45 08 19 24
Francis Batt
180 av Victor Hugo 75116 Paris
Tel : 01 47 27 13 28

 

お菓子好きとして、フランスで暮らして良いところ、悪いところは?
この国ではプラリネなどの材料が小分けされておらず、1kg単位だったりするのは不便ですね。それからこれはお菓子に関わらず、こちらが急いでいるのに相手の対応がいい加減でイライラすることは多いですが、最近はもう慣れました。それでもお菓子に関わる者にとって、やはりフランスは夢のような場所ですね。バターやフルーツをはじめ、いい食材が安く簡単に手に入る、すばらしい環境です。それに慣れてしまったせいか、日本に帰国したときにケーキを食べると、味が薄く感じられて・・・。そんな私が「この人の作るお菓子は美味しい!」と思った日本のパティシエはイデミ・スギノさんですね。

©Miho Uematsu
シャンパンのムース

最後に、美保さんおすすめのパリのケーキ屋さんとチョコレート屋さんを教えてください。
もちろん有名どころのケーキも好きですが、最近お気に入りなのは・・・ケーキ屋さんなら、 パン・ドゥ・シュークル!3ツ星レストラン、ピエール・ガニエールのデザート担当だった方がオープンしたお店で、ちょっとハーブを加えてみたり、工夫があって美味しいですよ。
チョコレート屋さんは、ジャン=シャルル・ロシューですね。土曜日だけ販売される、フレッシュフルーツ入りの板チョコは一度試してみる価値ありですよ。
Pain de Sucre
14 rue Rambuteau 75003 Paris
Tel : 01 45 74 68 92
Jean Charles Rochoux
16 rue d’Assas 75006 Paris
Tel : 01 42 84 29 45

 

©Miho Uematsu
マロンのケーキ

美味しいお話を、ありがとうございました!

編集部より
美保さんお手製のマロンのケーキやモンブランをいただきつつ、文字通り美味しい取材をさせていただきました。さらりと語るなかにも、お菓子への情熱が感じられた美保さん。これからもお菓子にまつわる様々な分野で活躍されることでしょう!ところで、このインタビューは、パリ7区、市場で賑わうクレール通りからすぐの、美保さんの自宅アパルトマンで行いました。とても可愛らしいお部屋でしたので、「パリのアパルトマン」でご紹介する予定です。お楽しみに!
 

上松美保さんのホームページ:Polly's Atelier
お菓子教室のお問い合わせ:
atelierpolly@online.fr

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